「星の界(よ)」と希望

お正月休み中、若い頃からの友人から便りがありました。彼女は長年オカリナをやっていて、先日コンサートで「星の界」という曲を演奏したそうです。そこでこの曲が大好きな私のことを思い出した、ということでした。
実は、私が好きなのは曲ではなく、歌詞のほうです。曲も嫌いではないですが、どうしても、和音を分散させて作った練習曲という印象が強くて…。ピアノでこの曲を、一生懸命練習している子どもの姿が目に浮かびます。

ご存じの方も多いと思いますが、この曲には 「星の世界」という別の歌があります。 涼しい秋の夜の、きれいな星空を題材にした歌詞です。大正時代に作られたもので、中学校の音楽の教科書や学校の愛唱歌集などに採用されているのはおもにこちらでしょう 。

一方、私が大好きな「星の界」は、明治時代に格調高い文語体で書かれた といわれる
 「月なきみ空に、きらめく光、嗚呼その星影、希望のすがた。」
という、あの歌詞です。 こちらは、
 宇宙はどこまで広がっているのだろう? 
 あの星はどうなっているのだろう?
 知的生命体は存在するのだろうか?
 宇宙の始まりは? 終わりは?
 どこかにきっと、幸せな星があるだろう。
といった、果てしない宇宙、未知の世界への興味や夢が、込められているのだと思います。
そして、 2番の最後の
「いざ棹させよや 窮理の船に。」
では、
 それを知りたい。さあ、それを調査、研究しよう。
と呼びかけられているような気持ちになります。
ずっと昔、私はこの歌詞に、いたく共感してしまいました。そして今日にいたります。    

ところで、明治時代にこの歌詞を作った杉谷代水という人は、詩人で翻訳家でもあり、ギリシャ神話の翻訳もしているそうです。なるほど、だからこんな歌詞を書けるのか、と納得しました。
おおぐま座・こぐま座、オリオン座、おとめ座、さそり座、ペガスス座など、ギリシャ神話には星座と結びついたエピソードがいくつもあります。

この歌詞の最後では( 「いざ棹させよや…」の部分)、21世紀の今、なぜかロケットの打ち上げの風景が思い浮かびます。打ち上げの中継をテレビで見るたびに、そのロケットが私たちの希望を乗せて飛んでいくように感じるのです。

余談ですが、現在地球から最も遠いところにいるとされるボイジャー1号~ 人類からのメッセージを収めたレコードを乗せて、 1977年9月にNASAで打ち上げられた探査体~すでに太陽圏を離脱して、恒星間空間を飛んでいるそうです。

年明けから物騒な、不穏な事件、事故、災害が続きますが、今年は明るい希望の年になりますように!

(Iris)

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