ホッカイロ募金

2011年の東日本大震災から10年余りの月日が流れました。日本は地震が多い国です。そして、気候の変化もありたくさんの災害に見舞われています。

チャイルドラインは全国がフリーダイヤルのネットワークでつながっているので、全国の子どもたちからの声が届きます。災害の被害にあった子どもたちからの声も。チャイルドラインにかかわる仲間たちも全国にいて、その仲間たち自身が被害にあうことも少なくありませんでした。

チャイルドラインとちぎとしても微力ながら復興ボランティアに協力したり、会員個人それぞれで支援に取り組んだりしてきました。このホッカイロ募金も縁あって一人の会員の呼びかけでずっと続いています。チャイルドラインとちぎのメンバーだけの寄付ですので、大口ではありませんが今年もお送りすることができました。

今年は寒さも厳しく、大雪の被害も心配・・。誰もが暖かく新年を迎えられますように。

晩秋の伊勢路とふれあいの旅 全国フォーラムの思い出 番外編(4) 

ここですごいサプライズが! お世話になったBさんに「今日はありがとうございました。おかげさまでとても楽しい旅行でした」と私たちセレブグループ(笑)仲間のCさんがお礼の電話を入れたところ、ぜひ案内したいところがあるから、とかけつけてくださったのです。そこは地元の人しか知らない場所、神宮司庁宇治工作所のイチョウ並木でした。黄色のアーチがとてもきれいで、この旅の最後を飾る記念の一コマとなりました。こうして私たちは伊勢市を後にしました。

Bさん、年を重ねた”くまのプーさん”のようなあったかい雰囲気の方。「もてなしの心」を私たちにプレゼントしてくれた運転手さんです。子どもたちにも心温まる出会い、体験をたくさん積ませたいと思います。きっと人を信じる心も育つことでしょう。

Bさんには、「何かお礼がしたいので…」と住所をお聞きしたのですが、どうしても教えていただけませんでした。そこで後日、仲間のDさんが、お礼の品として栃木県や宇都宮の名産をいくつか取り合わせて、Aタクシーあてに送りました。その中には、黄鮒(きぶな)※の置物も入れておいたと言います。コロナ禍の現在、Bさんの消息は知る由もありませんが、元気に過ごされていることをお祈りいたします。

※黄鮒(きぶな) 黄色の鮒の郷土玩具。昔天然痘が流行したときに、黄色の鮒(ふな)を食べた病人が無事に回復したという伝説がある。無病息災を願って飾られる縁起物。

晩秋の伊勢路とふれあいの旅 全国フォーラムの思い出 番外編(3)

フォーラムの懇親会の時から感じていたことですが、このあたりの味付けは、北関東とはちょっと違います。「遠くへ来たんだなあ」と思いながら朝がゆ定食を食べ終え、荷物をまとめてホテルをでました。

いよいよ、伊勢神宮(内宮)へ向かいます。日本人なら一度は訪れたいパワースポット「伊勢神宮」で良い“気”をいっぱいいただこうと、私たちははるばるここまでやってきたのです。紅葉が映えています。五十鈴川にかかる宇治橋を渡り鳥居をくぐって、まずは手水舎で作法にしたがい手をお清め。次いで御手洗場のせせらぎで川の水を掬い、さらにお清めします。ひんやりとした空気の中、玉砂利を踏みしめて参拝、ご祈祷を受けました。厳粛で、すがすがしい気持ちになりました。

この日の昼食は、五十鈴川沿いの豆腐料理のお店にしました。店内には、大きな竈から薪のにおいが立ちのぼっています。昔の田舎の土間を思いおこさせ、ほっとさせられる気分です。それが大豆の味わい豊かなランチとデザートの豆腐アイスクリームのおいしさを、さらに一層ひきたてていました。昨夜も書きましたが、美味しいものをいただくと、それだけで幸せな気分になれます。

そのあとは、おはらい町通りでのんびり散策したりお土産を買ったり、それぞれにすごしました。私は神具のお店で、「火打石」を買いました。これは10年たった今でも我が家の玄関に常備され、使われています。

(実は夜行バスの強行軍グループも、早朝現地到着~1時にフォーラムが始まるまでの時間を利用して、お伊勢参りの弾丸ツアーを決行していたのです。伊勢神宮下宮・内宮参拝はもちろん、おはらい町で持って歩くには重い地酒をお土産に買い、名物の赤福餅や伊勢うどんもシッカリいただくという、かなりのハードスケジュールだったとのことでした。)

晩秋の伊勢路とふれあいの旅 全国フォーラムの思い出 番外編(2)

翌朝6時、私たちは朝食もとらずに薄明の中、タクシーに乗っていました。伊勢神宮(内宮)の宇治橋からご来光(日の出)を見ようと、昨夜のうちにタクシーを依頼しておいたのです。このとき来てくれたのがAタクシーで、運転手はBさんという方でした。

残念ながらこの日は見事なほどの曇天で、目的のご来光は見ることはできませんでしたが、「伊勢の運転手は皆、ガイドができるんですよ」と、Bさんは目的地へ向かう途上で、車窓に見える名所・旧跡や見どころの紹介まで、まさに観光ガイドをしてくださったのでした。

伊勢神宮では内宮に先立って下宮を参拝するのが作法ということで、下宮に立ち寄ったときには私たちとともに下宮を巡り、解説や記念撮影をしてくださいました。宇治橋の左側二番目の擬宝珠のヒミツや“ものごとが良いほうへ進む”という猿田彦神社のこと、その他にもガイドブックには載っていないような地元の情報、美味しいお店の情報を教えてくださいました。

Bさんによると、海の近いこのあたりでは、新鮮な海の幸をその時期で一番美味しい調理方法で提供するのが「居酒屋」なのだそうです。ホテルでお勧めのお店を聞いたときに「居酒屋さんですね」と言われた理由がわかりました。実は昨夜の絶品伊勢エビづくしの居酒屋さんは、割烹のお店でもありました。皇族方も利用されたこともあるという、由緒あるお店だったそうです。なるほど、老舗の風格がただよっていたはずです。

このへんで、私たちは朝食のためホテルに戻らなければなりません。本当はチェックアウトしてからもBさんにタクシーをお願いしたかったのですが、私たちが夜勤シフトの最後のお客さんだったそうです。私たちを降ろしたらシフトからはずれる、ということだったので遠慮しました。

晩秋の伊勢路とふれあいの旅 全国フォーラムの思い出 番外編(1) 

何やらテレビの旅番組のようなタイトルですが。

これは、10年前三重県津市で開催されたチャイルドライン全国フォーラムinみえの終了後、決行した自主オプショナルツアーのお話です。

この時のフォーラムは、とちぎから二つのグループに分かれて参加しました。前日に夜行バスで東京を出発し、当日午前中に伊勢を観光、翌日のフォーラム終了後にすみやかに帰路につく強行軍グループと、当日朝の新幹線で現地に向かい、フォーラム終了後に伊勢市に1泊して観光するという、“自称セレブグループ”(笑)です。

私は西のほうには親戚がいないため、ほとんど縁がありません。この機会にぜひ伊勢神宮を訪れたい!と有給休暇をとってセレブグループに参加しました。

夕方伊勢市に到着した私たち。このあたりを歩いていて気が付いたのは、民家の玄関にかけられたお正月のしめ飾りです。こちらでは年間を通して飾っておくのだそうです。さすが伊勢神宮のお膝元です。それからレトロな雰囲気の宇治山田駅。まさかこのようなところで、こんな素敵な洋風建築に出会うとは。聞けば、皇室が伊勢神宮参拝の折に利用される駅だそうです。

さて、旅の楽しみのひとつは食べ物です。夕食はホテルで教えてもらった“海の幸がおいしい”と評判の居酒屋さんへ。個室で伊勢エビのフルコースを堪能しました。おいしいものを食べると、それだけでHappyになります。まさに「生きててよかった~!!」という感じです。

(そんなとき、私の携帯電話が鳴りました。その番号を見て私は嫌な予感がしました。そして気がつかなかったこと…スルーしたとも言う…にしました。

でも、ホテルに帰るやいなや、すぐに携帯を手にしたことは言うまでもありません。当時私は学校につとめており、月曜日は自分の授業があったので、「生徒たちには自習として課題をやらせてほしい」とプリントしたものを代理の先生に渡してあったのです。その先生が、生徒から質問が来た時のために、と、ご自分でも問題をやってみたところわからない部分があったので、電話をしてきた、というわけです。そんなこんなで20分くらい話していたでしょうか。その先生には、本当に申しわけないことをしました。

このことがあったので、全国フォーラムinふくしまの時に実施された“東日本大震災の被災地をめぐるスタディツアー”参加を、泣く泣く断念したしだいです。私は福島県にはちょっと縁があり、本当は参加したかったのですが…。まあ、“学校あるある”ですね。) 

チャイルドライン エリア研修

12月11日(土) チャイルドラインで北関東・信越エリア合同研修が行われました。オンライン(Zoom)と拠点ごとに設けられた会場での視聴を合わせて、約100人の参加がありました。

テーマは「子どもたちが希死念慮を訴えてくる背景について」

講師は 特定非営利活動法人 3Keys代表 森山誉恵さん

森山さんが手掛けたすばらしい活動 “子どもたちの生まれ育った環境によらず必要な支援が行き届くこと” を目的にしだ子ども支援の団体3Keysと10代のための相談窓口Mex(ミークス)については、それぞれのホームページをご覧ください。

認定NPO法人 3Keys(スリーキーズ)

10代のための相談窓口まとめサイト Mex(ミークス)

心強い味方です!

早いものでもう12月。日に日に寒さを増してきましたね。

この度、公益社団法人JKAの「新型コロナウイルス感染症の拡大防止策に対する支援(競輪補助事業)」で助成を受け、チャイルドラインとちぎ事務所に空気清浄機、サーモカメラ、アルコールディスペンサーを導入しました。

第6波が心配されいていますが、子どもたちの声を聴き続けるためにも、コロナ対策機器が導入できて心強いです。

継続研修「ロールプレイ」

12月4日(土)、継続研修「ロールプレイ」を開催しました。

講師はチャイルドラインとちぎ元理事で臨床心理士の下牧千佳乃さん。

2人組を前半後半で違う相手と組んでロールプレイを行いました。ロールプレイの後はその内容を皆で話し合いました。

同じ話をしても聴く相手によって内容のとらえ方や、感じ方、話している人の印象が異なることには驚きでした。

話している相手がどんな気持ちか想像することの大切さも改めて感じました。

そして人から見られている自分と、自分が思っている自分のギャップ、自分が知らなかった自分など新しい気づきもありました。

師走の研修ということもあって、参加者は若干少なめでしたが、その分講師の先生と参加者がやり取りをたくさんすることができて、とても内容の濃い贅沢な研修でした。

第12回子ども虐待をなくそう!県民のつどい

11月は児童虐待防止月間でした。虐待の問題は根深く、国や地域、行政、民間、それぞれの立場で取り組んでいて、何とかしなければという思いはひとつですが、悲しい事例が後を絶たない。報道されている事例が氷山の一角と考えると暗澹たる思いに打ちのめされそうです。私たちチャイルドラインとちぎは、子ども虐待防止ネットワークとちぎの参加団体です。県民のつどいも12年目になったかと感慨もひとしおですが、まだまだなんだという思いも新たになります。

今年も前回に引き続き、実際に虐待経験のある若い方たちが登壇し自分の言葉で語ってくださいました。その勇気に感激しました。その方たちが、実際うけられた経験は衝撃的なものでした。そして、「実際に虐待されている子が支援者のところに来てくれたなら、どんな言葉をかけたら?」という会場からの質問に、「まず、生きててくれてよかった!と、いってあげて欲しい」と答えていらっしゃいました。その重みは本当にずっしりと心に響き、忘れられませんでした。