明日はバレンタインデー

バレンタインデーは、もともとは欧米で、恋人や親しい人々との愛を祝う日とされていたそうです。それが、日本ではいつのまにか「女性から男性へ愛の告白としてチョコレート(これを“本命チョコ”という)を贈る日」となったのだとか。
ですが、チョコレートへの思いも、時代とともに変わってきているようです。

日本でバレンタインデーが浸透するとともに、「義理チョコ」なる風習も発生しました。日頃お世話になっている男性に、感謝を込めて(愛の告白は関係なく)チョコレートをプレゼントする、というものです。はじめのうちはそれなりに、世間に受け入れられていたように思います。けれどいつしかそれが、「義務感」や「強制」など贈る側の女性の大きな負担を招きました。贈られる男性にしてみてもホワイトデーにお返しをしなければならず、しかもそれが社会人、職場の上司となると、当然バレンタインデーにもらったチョコレートよりも格上のもの(=お値段の高いお菓子)を個別に用意しなければならないという、これはこれで大きな負担でしょう。小学生にしても、息子がチョコレートをもらったのはいいけれど、ホワイトデーにお返しを用意するのは、ママの役目です。ママさんたち、かわいい息子のためとはいえ、お疲れさま。

そんなこんなで、「義理チョコ」よりも気軽に友達同士でチョコレートを贈りあう「友チョコ」が広く世間の女性の支持を得るようになり、今では日頃頑張っている自分へチョコレートを贈る「ご褒美チョコ」へと発展しているのだとか。

チョコレートにかぎらず、世の中とはこんなものなのでしょう。もともとは「ちょっといいかな」「おもしろそうだな」から始まり、やってみて不都合を感じたらより良いほうへ向かっていく。そのときの時代に合うように、なっていくものなのでしょう。

バレンタインデーで思い出すのは、もうひと昔前のことになりますが、ある高校2年生男子と話していたときのこと。彼女いない歴=年齢の彼は、バレンタインデーのチョコレートが欲しくてたまらない(もっと言えば、告白されたい)。でも、いまだにもらえない。「義理チョコ」でいいから欲しい。そこで私は、言いました。「いつか就職したらきっと職場の女性たちからもらえるわよ、義理チョコを」。

でも、今は「義理チョコ」を贈るのは、下火になっているのだとか。果たして彼は、「義理チョコ」をもらえたのだろうか? いや、素敵な女性から、「本命チョコ」をもらえることを祈ろうと思います。

(Iris)

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