不滅のチャイルドライン

古来よりつばめは縁起の良い鳥で、巣を造った家に幸福を運んでくるといわれています。

我が家には玄関の軒先につばめの巣があります。もう何年も使われていませんが、つばめがいつ来てもいいようにそのまま残してあります。初めてつばめがやってきたのは、うちの子がまだ幼稚園に通っていた頃でした。何度も泥や草を運び、あれよあれよという間に突貫工事でマイホーム(巣)を建設した働き者のつばめでした。そこで6羽の子つばめが誕生し、私たち家族はその成長を巣立ちまでそっと見守っていました。それから毎年、つばめの来訪を楽しみに待つようになりました。ところが数年が経ったころ、つばめは姿を見せませんでした。その時の私とうちの子の会話は、今でもハッキリと覚えています。

 私:今年はもうつばめさんは来ないのかな。               

 うちの子:お母さん、つばめさん、もう来ないよ。つばめさんは次のおうちに行ったんだよ。だってうちはもう幸せだから。つばめさんは、今度は別のおうちを幸せにするんだよ。

 私:そうかー。そうだね、うちは幸せなんだものね!!

話は変わりますが、現在、多くの電話相談の団体が社会で活動しています。それだけ悩んでいる人、困っている人、助けを求めている人があふれているということですね。そうした相談員のなかでよく交わされるのが「こんな電話相談なんて必要ない、平和で幸せな世の中になればいいのに」という会話。私もそう思います。でも、もし本当にそんな世の中が実現して電話相談という活動が姿を消したとしても、チャイルドラインだけは残るはずです。なぜなら、チャイルドラインは子どもの気持ちを受け止める電話。うれしいこと、楽しいこと、よかったことも、どんなこともともに分かち合う電話だからです。

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