3月初旬、2、3日後に天気が崩れるという予報に、促されるように久しぶりに雨巻山に行ってみた。
雨巻山は、県南東部、茨城県との県境にある、530m程度の山である。駐車場にはトイレもあり、親切にも地図も用意されている。登山道も地元の方々の尽力でよく整備されている。
駐車場より林道を南に進み登山道に入る。この時期、山の中に、まだ花はない。木の芽の膨らみも感じられない。しかし、晴れればひざしは春である。裸木の先の空は、穏やかに湿り気をおびているに違いない。
飛行機が美しい軌跡を残して去ってゆく。足元には枯葉の中にドングリの黄緑色の頭があちこちに見える。ゆっくりと斜面を上り詰めて尾根に出れば、アップダウンを繰り返して山頂に着く。
ゆっくり歩いて2時間弱というところだろうか。山頂は南に開けているのみで360度の展望とはいかない。しかし、林間の道の果てにある明るい光に向かって歩く最後の行程は、この山の大きな魅力だと思う。それは南側のみが開けているということと無関係ではないと密かに思っている。
(ハンドルネーム:道草)
※雨巻山へのアクセスや写真は
〇益子町公式ホームページ
〇栃ナビ
など、いくつかのサイトで紹介されています