子ども虐待事件のこと

重い内容です。気が向かない方はスルーしてください。

またしても悲しい事件が起こってしまいました。大阪府内で3歳の男児が母親の交際相手に熱湯を浴びせられ、虐待死させられたという事件です。こうした悲しい事件は、いつまでたっても後を断ちません。

かつて栃木県内で、幼い子どもに対する凄惨な事件が起きました。2002年11月、宇都宮市で里子として引き取った当時3歳の女児を里親が暴力をふるって死なせてしまう、という虐待事件でした。そしてその2年後、同じ栃木県小山市で、またしても幼い兄弟(3歳と4歳)が同居の男によって橋の上から川に投げ込まれ、殺害されるという痛ましい事件が起きました。これらの事件は全国に広く報道され、人々の大きな注目を集めました。

どちらも児童相談所がかかわっていながら命を救えなかったということで、児相の体制や意識の甘さ、行政の連携の悪さなどの問題が指摘され、メディアや関係各機関に多くの批判が寄せられました。その後、子ども支援を充実させようと様々な対応がとられることとなりましたが、実際にはなかなか現実に追い付いていないようです。

不本意に命を奪われてしまった幼い子どもたち。この世に生を受けて、まだいくらも生きていなかった子どもたち。ひどい目にあわされ報われることなく天国へ行ってしまったのです。本当にむごい話です。子どもたちがかわいそうでなりません。

でも…この事件をきっかけに児相はじめ行政側の対応が変わりました。里親への支援体制が配慮され、強化される方向へ進んでいます。といってもまだまだ不十分なところが多すぎですが、それでも以前に比べればずいぶん良くなったのではないかと感じます。そしてそれによって、以前ならば悲惨な境遇に陥ったかもしれない子どもを救うことにつながったケースも、多々あるだろうと思います。

3人の子どもの命が奪われたのは本当に痛ましく悲しいことですが、結果として、この子たちが身をもって児相や行政の意識や対応を変えてくれたのだと思います。後に続く子どもたちのために、とてもとても大きな未来を残してくれたのだと思います。3つの命は決して無駄にはなっていません。

この記事を読んでくださった皆さま、このように書くと、悲惨な結末を迎えた子どもたちの死を美化しているように受け取る方がいらっしゃるかもしれませんが、決してそうではありません。誤解なきようお願いします。虐待、殺害は凶悪犯罪です。

虐待で命を奪われた子どもたち、天国で安らかに眠ってください。あなたたちの冥福を、心から深くお祈りします。

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