備前楯山

連日降っていた雨も上がり、見事に晴れた10月のある日、足尾の備前楯山に行ってみた。

20年ほど前に訪れた時は、未舗装で駐車場も整備されていなかったが、銀山平から赤倉まで舗装され、登山口の舟石峠には立派な駐車場ができていた。(ただしトイレはないので、銀山平か赤倉のトイレを利用) 

駐車場右手奥の階段上の道をのぼりだす。すぐ左に曲がり尾根を目指す。右側の窪地に植栽されたものか、小さなカエデが明るい広がりを見せていた。5分ほどで最初の尾根に出る。北方の高みに中倉山の孤高のブナが見えた。蒼い空の下、一本だけ佇む姿は確かに孤高かもしれない。

後は道標と踏みあとにしたがい、林間の道を行く。ブナやナラ等の中に、ウリハダカエデやドウダンツツジの赤が混じる。一時間ほど上がれば頂上である。眼下には赤倉集落、包むように赤倉山がそびえ、さらに中倉山、沢入山、皇海山へと山なみは続く。

備前楯山は、危険なところもなく歩行時間も短い。ゆっくり山を味わい、山頂よりあかがねの道を眺め、足尾のたどった盛衰を思う山旅となった。

(ハンドルネーム:道草)

※備前楯山へのアクセスや写真は、栃ナビなどいくつかのサイトで紹介されています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です