黄砂で思い出す環境問題

先日、中国大陸から飛来した黄砂が、栃木県内でも観測されました。前日のニュースで、黄砂の粒子は微細で視界や体調が悪くなることがあり、洗濯物や寝具に付着すると落とすのがたいへんなため屋外には干さないように、と注意を促していました。

学校では(立地にもよるのでしょうが)、校舎に黄砂が入らないように、気温が上がっても教室の窓は開けないようにしていたところもあったとか。ちょっと前まではコロナウィルス感染予防のため、寒い時期でも窓を開けて換気をしていたというのに。いやはや…。

そういえば、2011年の東日本大震災で福島第一原発の事故で放射能が降った時も、放射能汚染から身を守るために、室内用の物干し台が飛ぶように売れ、子どもたちは外で遊べなくなり、屋内プレイパークなるものが大賑わいだったということでした。

環境の影響は健康問題につながるため、簡単に見過ごすことはできません。

今となっては昔の話になりますが、戦後、いわゆる高度経済成長期に大きな問題となったのが公害でした。Wikipediaによると、公害とは経済合理性の追求を目的とした社会・経済活動によって、環境が破壊されることにより生じる社会的災害である。 とのことです。

そのひとつである大気汚染に関しては、たとえば、“東京は空気が汚い、こんな空気を吸っていると気管支をやられ、喘息になってしまう”と、さんざんなことを言われていました。そして、現代の日本ではめったに聞かなくなった光化学スモッグなるものが、東京など都市部ではよく発生していました。発生すると学校では、健康に害を及ぼすということで、子どもたちは休み時間や放課後など、校庭で遊べなくなりました。つまり、外で遊ぶという子どもたちの楽しみは、奪われてしまったわけです。

公害は国民の日常生活を脅かす大きな原因であったため、公害対策基本法、環境法が制定され、政府も民間企業も一般家庭も対策と環境改善のために努力をしてきました。そのかいあって、現在では当時にくらべれば、公害はずいぶんおさまってきています。良いことです。まだまだ…の部分はあるでしょうけれど。

現在はSDGsの時代です。統一地方選挙の今日、世の中が半世紀前に後戻りしませんように、子どもたちが安心して遊べる環境が守られますように、と願います。

(Iris)

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