坊やVS青年

私は、宇都宮市から遠く離れた小さな町に住んでいます。最寄りの駅は、小さな田舎の駅。
でも駅舎は高架で、いっちょまえにエスカレーターがあります。
このエスカレーターは節電対策がされていて、ふだんは止まっていて、利用者が近づくと動き出します。

先日、このエスカレーターをめぐってこんなことがありました。

3~4才くらいの坊や(男の子)とママさんが、駅にやってきました。聞こえてきた会話の内容から、この親子は駅の反対側にあるコンビニに行って、何かおやつを買うようです。坊やは、自分の魔法で止まっているエスカレーターを動かすつもりで、近づいていきました。

ところがその時、ものすごい勢いで学生っぽい青年が親子を追い越して、エスカレーターを駆け上がっていってしまいました。ちょうど上りの電車がホームに入ってきたところです。青年は、この電車に乗らないと授業(バイト?仕事?)に遅刻してしまうのかもしれません。必死だったのでしょう。
あの勢いなら、たぶんその電車に間に合っただろう、と思います。私もかつては遠距離通勤の経験者。こんな田舎の駅で、一本逃すとたいへんなことになるのは、身に染みてわかっています。心の中で、「間に合ってよかったね、青年」とつぶやいてしまったのですが。

一方で、魔法を使いたかった坊や大泣き! それもそうですよね。自分が楽しみにしていたことを、突然奪われてしまったのだから。こちらは本当に、かわいそうなくらい泣いていました。「うん、うん。泣きたいよね、残念だったよね」と、こんなところでチャイルドラインモード発動の私。
この子の気持ちも、痛いくらいよくわかります。私は、今度はこちらに同情してしまいました。

坊やと青年、どちらの気持ちもよくわかる、どちらが正しくてどちらが悪いということではない。そして、大きくなれば、自分の思い通りにならないことはいくらでもある。
わかっているけれど、見ている私はなんか気まずい思いでした。

さて、この坊やのママ、どうしたかというと…
 「じゃ、階段で上ってコンビニに行こう。そして、帰りに(反対側の)エスカレーターにのろうね。魔法で動かしてね」 
坊やはきげんを直して、階段を上がっていきました。
ナイス、ママ!!

Iris

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