総合病院の待合室で、家族の手術が終わるのを待っていたときのこと。
前に座ったのは、30代前後のカップル。夫婦かな、恋人かな、と思ってもどうもよそよそしい。男の人は、女性に敬語を使っている。2人とも、ほとんど口を開かない。
手術の終了の案内があり、手術室の前で待っていると、そのカップルもやってきた。
キャリアに乗せられた女性が手術室からでてきて、男性が近づいていった。女性は、後ろの方に控えている。看護師さんが、「〇〇さん。頑張りましたよ。無事終わりましたよ」と声をかける。「あらっ、旦那さん目が赤くなってる」「おくさん、幸せね」と。
出産を終えた妊婦さんは、ぐったりとしていて、男性の顔を見る余裕はない。看護師さん、ナイス!!と心の中でガッツポーズ。
どうやら、あの、カップルは、妊婦の夫と妊婦のお姉さんだったっぽい。大学病院だが、出産と他の手術が同じ場所で行われていると思わなかったので、驚いた。大学病院で産むくらいなので、難産だったのかもしれない。
後から新生児も運ばれてきて、廊下で写真撮影をしていた。数分も立たず、手術室から老人がで管を何本もつけて運ばれていく。
「生」と「死」が混ざった空間。不思議な感覚だった。
(ハンドルネーム きりさん)