オンライン研修の今後は?

コロナ感染拡大の影響で、この3か月、オンラインによる研修が続いています。先週は、Zoomでの 北関東エリア研修が行われました 。

〇「少年事件の背景にあった虐待と貧困」 ~川口市祖父母強殺事件から見えたこと~

講 師:山寺香さん 元毎日新聞 厚生労働大臣指定法人いのち支える自殺対策推進センター広報担当
研修日: 2月5日(土) 10時~12時 Zoom利用(他に2回同研修の機会あり)

先月、先々月にも、以下の研修がオンラインで行われました。

〇「インターネット安全教室」

研修日:1月15日 (土) 14時~16時 Webx利用
(1月末までYoutubeでチャイルドライン向け公開限定公開)
第1部 講師:江崎孝さん 元神奈川県警本部生活安全部長 関東学院大学講師他 
第2部 講師:大久保貴世さん 一般財団法人インターネット協会主幹研究員

〇「子どもたちが希死念慮を訴えてくる背景について」

研修日:2021年 12月11日(土) 15時~17時 Zoom利用
講 師:認定NPO法人3Keys 森山誉恵さん
(他に2回同研修の機会あり)

従来の対面の研修に慣れている私たちは、それが基本だと思い込んでいるところがあると思います。

私たちチャイルドラインは、発足以来”18歳以下の子どもを対象とした電話による傾聴”という活動を続けてきました。

その中で、2018年にチャットという新しいツールによる活動を始めることになったときに、一部でかなり強い反対があったということを聞いています。ですが現在、チャットの利用は高まるばかりで、ついにチャットの開局日を増設することになりました。もちろん“とちぎ”も協力しています。そのために、チャットの受け手養成講座も予定しています。

研修のあり方についても、「やはり対面でなくてはだめ」、「オンラインでも充分」などいろいろ意見があるとは思います。それぞれに長所、短所があるでしょう。それぞれの特性を生かして実施していくのがよいと思いますし、そうなっていくのではないでしょうか。

広報誌31号が発行されました

チャイルドラインとちぎ広報誌第31号が発行されました。

広報誌は年に2回発行していいます。作成は広報部が担当しています。

今号の巻頭文では宇都宮短期大学付属中学・高等学校校長の須賀英之先生から「コロナ禍の安心感」と題して原稿をいただきました。

そして、特集は「地域とつながる子どもの居場所~「もうひとつの家アットホームきよはら」を訪ねて~」10月に施設を訪問し、コロナ禍での運営や子どもたちの様子など伺ったお話や感想を記事にしました。

「子どもの居場所」とは在宅では十分な養育が受けられない子ども、子育てが困難な親へ支援することで、子どもたちの自立を促進し虐待や貧困の連鎖を断つことを目的とする公的支援の場所です。

その他、研修報告や私たちの活動の様子が記されています。

今号の編集会議もすべてオンラインで行われました。原稿を画面上で共有しながら皆で意見を出し合いその場で編集するなんてこともコロナ禍前には考えられなかったことです。

広報誌はチャイルドラインとちぎのホームページからもご覧になれるようになりました。

こちらからどうぞ

https://www.cltochigi.org/oshirase/

いちごのエレベーター

いちご、いちご、いちご!

迫ってくるいちご!さすが、いちご王国ねぇ。

みなさん、栃木県庁のいちごのエレベーター知ってますか?

県庁のいくつかあるエレベーターの一つに、それはある。壁全面にいちごの絵がプリントされている。県庁の1階のロビーは、イベントがない限り、人の出入りはまばらだ。2階から上には、平日何百人の人が働いているのに、ロビーや通路には、その気配は感じられない。

1階で、そのいちごのエレベーターに乗った時の話だ。私より先の乗客はおらず、操作盤に立ったとき、こちらに向かって駆けてくる親子を見つけた。

先頭は5歳ぐらいのお兄ちゃん。次に20代前半の若いママ。そして、2歳か3歳ぐらいの弟くん。男の子たちは兄弟のようで、おそろいのインディゴのジャケットを着ていた。若いママは、北欧っぽい模様の入ったニット帽をかぶっていた。そのカラフルなニット帽には耳当てがついていて、耳当てからひもがたれていた。茶色に染めたボブヘアに、よくそのニット帽が似合っていた。

若いママは、前に行くお兄ちゃんを確認しながらも、しきりに後ろの弟くんを気にしていた。きっと抱っこしてしまった方がママにとっては楽だけど、弟くんの方は、長いドライブのあとで、歩きたくて歩きたくて、抱っこさせてくれないのね、と思いながら、待っていた。

エレベーターに一番に飛び込んだお兄ちゃん。入った瞬間、両手を宙に伸ばして、手を前後に動かして、壁のイチゴをぱくぱくぱく。(かわいい!)

ママがエレベーターの前で弟くんを見守る中、弟くんようやく到着。弟くんもまた、イチゴをぱくぱくぱく。(これまたかわいい!)

ほっとしたママが乗ったところ、すかさずお兄ちゃんが、「ママも!」

そして、その言葉に応じて、瞬時にママも、両手を宙に伸ばして、イチゴをぱくぱくぱく。(すてき!)

お兄ちゃん、弟くん、ママの3人の動作がそっくり同じなのがおかしかったのと、微笑ましいなぁと思いつつ、エレベーターの隅で、一部始終を見てたのだった。

若いママは、イチゴを食べたところを見られたのが恥ずかしかったのか、照れくさそうに、気まずそうにこちらをみていた。

そこで、私が、お兄ちゃんの方を向いて、「おいしそうなイチゴねぇ。」と声をかけたところ、お兄ちゃんは、嬉しそうににっこりしてくれた。若いママも、私が声をかけたことでほっとしたような表情をしていた。

私の方は、親子のほっこりとした様子にうれしくなり、胸の中がほっこり。

それから、県庁のいちごのエレベーターに乗るたびに、あの親子のことを思い出す。きっと今もほっこりと暮らしているのね。

いよいよ学校生活が始まります

栃木県内のほとんどの小・中・高等学校は今日、新学期を迎え、いよいよ授業が始まります。

冬休み中には「お正月」という1年で一番大きな節目があり、お年玉・初詣・お雑煮やおせち料理・初売りの福袋・正月特番のテレビ番組・親戚との新年会など、この時期ならではの大きなイベント、大きな楽しみが続きました(とは言え、生活が厳しくて“それどころじゃない”というご家庭があることも承知していますが)。

その余韻が残るところに学校が始まる…という感じでしょうか。学校を楽しみにしている子どもがいる一方で、気が重い、学校へ行きたくない、死んでしまいたいと思う子どもがいることも事実なのです。つらい現実にひき戻されるわけですね。

夏休み明け(そして、春休みやGW後も)に子どもの自殺や不登校が増えるということは、今では広く社会に知られています。チャイルドラインも、悩みを抱える子どもの相談先として新聞やテレビでたびたび紹介されるようになりました。私たちもそういう子どものために少しでも力になれるように、特別に体制を整えて電話を受ける活動に臨んでいます。ですが、冬休み明けにも子どもに同じような傾向があることは、あまり関心を持たれていないようです。

人間の悩み苦しみには、時期など関係ありません。 私たちチャイルドラインは、いつでも子どもたちの声に耳を傾け、子どもたちが安心して会話ができるように、心がけています。

18歳以下のお子さんたち、何かお話したいことがあったらチャイルドラインに電話してみてね。チャットもやっていますよ!!   

☎ 0120-99-7777

※チャットの日程は「チャイルドライン支援センター」のホームページを見てね!

新年度スタート

チャイルドラインとちぎは年度の始まりが1月です。年が明けるとともに新年度もスタート。

昨年度もコロナ禍でイベントの中止や、予定していた研修もできるかどうか、オンライン?対面?感染症対策は?と感染者数に振り回された1年でした。

そのような中でも13期生受け手養成講座を開催することができ、私たちに新しい仲間がふえました。

とても嬉しい出来事です。

13期生は養成講座を終え、もうすでに受け手として活動しています。

そして休むことなく電話やチャットを受け続けることができました。

年明け早々、変異株や感染者の増加など不穏なニュースが流れていますが、今年度も1人でも多くの子どもたちとつながれるよう、皆で協力して頑張っていこうと思います!

新年のごあいさつ

新年おめでとうございます。

年始にあたり、コロナ感染症の一日も早い終息と、皆さまのご健康とご多幸をお祈りいたします。

今日は暦の上では仕事始め(御用始め)。チャイルドラインとちぎの活動も今日から始まります。

私たちブログ担当グループでは、昨年うれしいことがありました。昨年5月のホームページのリニューアルのときに、ブログ担当グループに新しく仲間を迎えることができました。そして今年、新年早々、もうひとり仲間が加わります。

また、昨年は、インスタグラムとフェイスブックも始めました。(ツィッターは2015年から始めています) これからはブログはもちろん、それぞれのSNSも充実させていきたいと思います。

今年もよろしくお願いいたします。

                              管理人

ホッカイロ募金

2011年の東日本大震災から10年余りの月日が流れました。日本は地震が多い国です。そして、気候の変化もありたくさんの災害に見舞われています。

チャイルドラインは全国がフリーダイヤルのネットワークでつながっているので、全国の子どもたちからの声が届きます。災害の被害にあった子どもたちからの声も。チャイルドラインにかかわる仲間たちも全国にいて、その仲間たち自身が被害にあうことも少なくありませんでした。

チャイルドラインとちぎとしても微力ながら復興ボランティアに協力したり、会員個人それぞれで支援に取り組んだりしてきました。このホッカイロ募金も縁あって一人の会員の呼びかけでずっと続いています。チャイルドラインとちぎのメンバーだけの寄付ですので、大口ではありませんが今年もお送りすることができました。

今年は寒さも厳しく、大雪の被害も心配・・。誰もが暖かく新年を迎えられますように。

晩秋の伊勢路とふれあいの旅 全国フォーラムの思い出 番外編(4) 

ここですごいサプライズが! お世話になったBさんに「今日はありがとうございました。おかげさまでとても楽しい旅行でした」と私たちセレブグループ(笑)仲間のCさんがお礼の電話を入れたところ、ぜひ案内したいところがあるから、とかけつけてくださったのです。そこは地元の人しか知らない場所、神宮司庁宇治工作所のイチョウ並木でした。黄色のアーチがとてもきれいで、この旅の最後を飾る記念の一コマとなりました。こうして私たちは伊勢市を後にしました。

Bさん、年を重ねた”くまのプーさん”のようなあったかい雰囲気の方。「もてなしの心」を私たちにプレゼントしてくれた運転手さんです。子どもたちにも心温まる出会い、体験をたくさん積ませたいと思います。きっと人を信じる心も育つことでしょう。

Bさんには、「何かお礼がしたいので…」と住所をお聞きしたのですが、どうしても教えていただけませんでした。そこで後日、仲間のDさんが、お礼の品として栃木県や宇都宮の名産をいくつか取り合わせて、Aタクシーあてに送りました。その中には、黄鮒(きぶな)※の置物も入れておいたと言います。コロナ禍の現在、Bさんの消息は知る由もありませんが、元気に過ごされていることをお祈りいたします。

※黄鮒(きぶな) 黄色の鮒の郷土玩具。昔天然痘が流行したときに、黄色の鮒(ふな)を食べた病人が無事に回復したという伝説がある。無病息災を願って飾られる縁起物。