痛かったね

私ごとで何だが、先週足首を捻挫してしまった。痛みが消えないことに不安を覚え、近所の整形外科に行った。

「良薬口に苦し」「名医は無愛想」ということで、我が家ではすこぶる評判が悪い。その医者が、腫れあがった患部を診て、言ってくれたのだ。「こりゃ痛かったろう」と。しかも2回も。

その一言で、すっかりその先生の評価が上がった。だから何だ、というかもしれないが、その時の私には一番欲しかった言葉、共感、いたわりだったのだと思う。

言葉一つで元気になるし、生きる力にもなる。一方何気ない一言で、人を傷つけるし、刃ともなる。

言葉を軽んじてないかな。

自分自身も反省を込めて、自戒したい。

(ハンドルネーム きりさん)

子どもを守ること

ジャニーズ事務所の問題が毎日大きく取り上げられています。この問題はあまりにも大きく解決までは遠い道のりに思えます。果たして本当に解決できるのかもわかりません。

子どもの時に受けた傷は完全に修復することは難しいし、どんな保障が被害者の方にとって有効なものなのかもとても難しい。

 また、現在の責任者として問題解決に向かっている方が、事件当時子どもであり、被害者の方たちと同じ立場のタレントだった東山氏、井ノ原氏というのも釈然としない気持ちです。所属のタレントさんたち、また彼らに勇気をもらってきたファンの子どもたち(大人も多いですね)誰もがつらい事態となりました。

 大きな力の前に、周囲は、黙してしまっていたという構図は、そのまま学校や企業内の不祥事として繰り返され続けています。子どもにとって大人や先生(もちろん親も含めて)は逆らえない存在です。信頼すべきその大人から、様々な虐待を受けても、周りが見て見ぬふりをしているとしたら、その子はどうすればいいのか。その子たちをエンパワーしたい私たちはどうすればいいのか。

なんともやるせない気持ちです。まとまらない文章となりました。また、初めに乗せた絵は文章に直接の関係はなく、これまたごめんなさい。

  ハンドルネーム まつりん

ラーケーション

昨年頃から新聞やテレビで、「ラーケーション」なる言葉を耳にするようになりました。

ラーケーションとは、ラーニング(leaning=学習)とバケーション(vaction=休暇)を組み合わせた造語で、学校へ通う子どもが年間最大3日まで保護者との校外学習を目的に、自分が休みたい日に学校を公欠できるという、社会人でいうところの有給休暇のようなものだそうです。多くは、保護者の休みに合わせて学校を休む、ということになるのではないでしょうか。世の中のすべての社会人が土・日曜日、祝祭日休みとは、限りませんから。

まだ学校が週休二日制になっていない子ども時代を過ごした私にとっては、3日だけとはいえ自由に学校を休んでいいなんて、まるで夢のような制度です。ああ、今の子どもがうらやましい!

さて、ラーケーションをとって何をするかというと、その名の通りラーニング、お勉強ですよね。
家族や親せきなど保護者と一緒に、美術館や博物館を見学したり、アウトドアやキャンプなど自然体験をしたり、旅行をしてその土地の歴史や地理を学んだり、というように、学校の外で個人的にお勉強をするためのお休みがラーケーションなのだそうです。ですから、決して家でゴロゴロしたりゲームやアニメに時間を費やしたり、自分の好きに遊んでよい、ということではないのです。

ですが、保護者が忙しすぎて休みがとれない、経済的に校外学習などしている余裕がない、そもそもそういう体験に関心がない、という家庭が多いのも現実です。その格差が、いじめにつながる可能性も指摘されています。

私が育った家庭は、父は普通のサラリーマンでしたが転勤族で、子どもたちが中学生になると単身赴任を繰り返していました。母は普通の専業主婦でしたが、父方の実家がすぐそばで親せきも近くにいたことから、父不在の中、姑からよく用事を言いつけられいつも忙しくしていました。
年末年始やお盆の時に双方の祖父母の家に泊まりに行くことはありましたが、家族旅行などは何年かに1回で、“夏休みに○○へ行った”というような友だちの話を聞くたびに、自分がちょっとみじめな気持ちになったことを思い出します。祖父母の家でいとこたちが集まって、人生ゲームやかるた、トランプ大会(実はうちはボードゲーム大好きな一族)で盛り上がったことは楽しい思い出ですが、それとこれとはまた別、という微妙な子ども心がありました。

暦通りの休みがとれない製造業従事者が多い愛知県で始まったというラーケーション、栃木県ではどうなるでしょうか。

すべての子どもがみな平等に、ラーケーションを楽しめる世の中になってほしいものです。

(Iris)

第14期電話の受け手養成講座

5月の第1回目の講座から始まり、今月第9回目の養成講座が終了しました。

14期生の皆さんが真剣に研修を受けている姿を見ると背筋がピシッとする思いです。

養成講座は現役の受け手の継続研修も兼ねています。

性の多様性や人権、発達障害など今までに受けたことのある内容の研修でも、また改めて受けてみると新たな発見があったり、情報が更新され初めて知ることがあったりと自分自身もアップデートしていくことが大切だと感じました。

個人的に印象に残ったのが、LDの疑似体験でした。読字障害のある子が音読をするということがどんなに困難なことか体験することができました。

養成講座も残すところあと1回。新たな仲間が増えるのを楽しみにいています!

星さん

宇都宮にあるNPO法人青少年の自立を支える会の理事長である星俊彦さんが亡くなられた。

児童養護施設を退所後、頼れる人のいないこどもたちを受け入れるための自立援助ホームを設立した。栃木県の社会的養護の先駆者の1人である。

ここ10年は、病を得て、身体が動ければ…と悔しい思いをされていたのであろう。

私が1番印象に残っているエピソードは、虐待から施設に入った女の子と付き添いで星さんにあった時のことである。

たまたま彼女の看護師実習の病院が星の家に近く、実習中駐車場をお借りできないか、と頼みに行ったのだ。

彼女が恐縮し、感謝の念を述べていると、星さんが一言、「やってもらってばかりいるのも辛いんだよね」と。

いつも誰かの助けを受けてる、援助を受けてる。それはそれで大変なんだ。受ける側も辛いんだ。サポートする側には、傲慢さがなかったのか、と気づくきっかけとなった。

長い病を経て、どうぞ安らかにお休みください。ご冥福をお祈りします。

(ハンドルネーム きりさん)

リレーフォーライフ2023

私たち、チャイルドラインとちぎ  たくさんのお友だち団体がありまして・・。

メイク・ア・ウィッシュさんもその一つ。難病の子どもたちの希望を叶える事業を展開しています。そこからのご紹介でがん患者への支援のチャリティイベントリレーフォーライフ・・24時間のウォークラリーにも毎年有志が参加しております。

今年は9月2~3日。壬生運動公園での開催でした。


夜になると会場に並ぶルミナリエに明かりがともって綺麗です。この灯りに沿ってメッセージカードやタスキをつないで24時間歩きます。自分が参加したのが夜中だったので、あまり歩いてらっしゃる方が写ってませんがそれでもたくさんの方が歩いてました。

会場には必ずHOPEの文字が書かれます。この灯りは袋の中にLEDが入っていて一つ一つに様々な絵やメッセージが書かれています。

実は私も描いた!

乳がんの手術を受けたアンジー

反対側はひまわり畑。戦争早く終わって


どこにあるかな?ってさがしたらHOPEのHの横棒の真ん中に発見

グランドじゃなくて椅子に座ってました。

めちゃくちゃ私事の話でごめんなさい。

これはエンプティテーブル。がんと闘って、今はここに来られなかった方の席です。どうぞ安らかにお休みください。

つらいんだものね

いよいよ2学期が始まりました。この時期気になるのが、子どもの自殺や不登校の増加です。新聞やテレビ番組などでも、そういった子どもを心配する声や子どもの気持ちの理解、子どもへのかかわり方などの話題を目にする機会が多くなります。

多くの子ども支援の団体は、そういった子どもの悩みを受け止め相談に対応するために、窓口を開いています。私たちチャイルドラインもそういった子どもたちの心により多く寄り添えるよう、開局日を増設して対応しています。

そういった子どもたちが私たちにおはなししてくれることで、少しでも心が癒され前向きになれればいいのですが、なかなか簡単なことではないようです。

本当に生きづらい世の中ですが(私自身も実感している)、日々暮らしていれば明るい出来事もあります。興味を惹かれる、感動する、楽しい出来事も。最近耳にした話題を書いてみると…先月25日には宇都宮動物園でキリンの赤ちゃんが誕生したり、26日には宇都宮市で次世代型路面電車システム“LRT”が30年の歳月を経て開業し、昨日31日にはスーパームーン(月の見かけの大きさが今年最大になる)とブルームーン(月に2回の満月)が同時に起きるという珍しい天文現象が起きたり…。でも、追い詰められた子どもたちは、そういった事に目を向けるだけの余裕もないと思います。子どもたちは、必死に生きています。

それでもまわりに親身になって受け止めてくれる大人がいれば、ちょっとだけホッとします。なぜなら当の子どもが「自分の居場所がない」と思っていても、とりあえずは安全に暮らせる場所があるからです。大人の方、お子さんを支えて見守ってあげてください。

「死にたい」と訴える子どもの中には、家庭は安らぎの場ではなく、虐待を受けている子どももいます。一番守ってほしい、一番愛してほしい大人から暴力を振るわれ痛い目にあわされたり、ひどい言葉を吐かれたり、食事をさせてもらえなかったら、どんなに怖くてつらいことでしょう。悲しく、苦しいことでしょう。これでは、悩みを話すどころではありませんよね。そして、そんな大人も、たぶん大変な苦労をしているのではないかと思います。でも、大人の方、どうかお子さんをぶたないで。

一日も早く、子どもも大人も、誰もが安心して安全に、幸せに暮らせる社会になることを願っています。

(Iris)

夏の全国キャンペーン

チャイルドラインは今年も夏の全国キャンペーンをします。

2023年8月22日(火)~9月4日(月) 

16:00~21:00
フリーダイヤル 0120-99-7777

チャット(この期間は毎日つながります)

チャットはここから

2023年8月22日(火)~8月28日(月

16:00~21:00
ネットでんわ
アプリから電話をかけます

「ネットでんわ」はここをタップするとアプリをダウンロードすることができます。

安心して話せるようにチャイルドラインは4つ約束します。

  • ひみつはまもるよ
  • 名前は言わなくていい
  • どんなことでも一緒に考える
  • 切りたいときには切っていい

お話したいとき、チャイルドラインに話してみてね。

本棚はスマホの中

お盆で、一人暮らしをしている息子たちが家に帰ってきた。手持ちぶたさなのか、常にスマホをいじっている。そして、その姿にイライラ。でも、母である自分もも結構みてるし、人のこといえない。

主にマンガや動画を見ているらしい。

本だったら?私は、イライラしない。マンガ本だったら?同じくイライラしない。漫画を読んでいるのは、紙でも本でも同じ。じゃあ、なんでイライラしちゃうのかな?

そうだ!スマホはプライベート過ぎて、何見ているかもわからないし、会話が広がらないんだ、と発見。

本だと、表紙をみて、SFに興味があるのね、スポーツのこの選手応援してるのね、とわかるし、会話のネタにもなる。スマホだと完全なるプライベート空間で、隣に座っていても、別空間。なんかつまんないなあ。

時事も今の流行りもよく知っている。雑学も沢山頭の中に入っている。でも、アウトプットする機会はあるのかな?アウトプットする仲間、家族すごい大事。

その頭に入っている沢山の情報をアウトプットして、さらに考えを深めてほしいな、楽しい時間を過ごしてほしいな、と母は願います。

とはいう自分も、依存気味。ノースマホデーは難しいので、まずは、ノースマホタイムからやってみようかな。

(ハンドルネーム きりさん)

萬福密寺の青鬼

鎖で縛られた青鬼の像。ご依頼により描かせていただきました

栃木県栃木市にある萬福密寺には三体の鬼の像が祀られております。真ん中の青鬼は鎖で縛られているのですが、こんな民話があるのです。

昔々ある冬の晩、お寺のそばの酒屋に大男がやってきて「酒をくれ」と大きな徳利を出しました。酒屋の主人があふれるほど酒を注いで渡すと、大男は小銭を置いて暗い夜道に消えていきました。あくる朝、主人がその小銭を確かめると木の葉に変わっていました。次の晩もその次の晩も同じことが起きたので、主人はこっそり大男の後を付けました。しかしお寺の境内で大男を見失ってしまいました。主人はお寺の住職に相談しました。そして調べてみると三鬼堂の赤鬼・青鬼・黒鬼のうち真ん中の青鬼が酒臭いのです。そこで酒屋の主人は近所の男たちの力を借り、お堂に上り青鬼を鉄の鎖で縛ってしまいました。それから、酒屋に大男が現れることはなくなりました。  (当山に伝わる下野民話)

絵を描きに行くため、お寺に伺い、ご住職からいろいろなお話をお聴きしました。歴史のあるお寺で、小中学校の生徒たちが総合学習や遠足で訪れることも多いそうです。そんな時、ご住職は寺の歴史やこの民話を聞かせて子どもたちからもいろいろ話を聴くそうです。

そしてこんな質問をしたりするとか・・「みなさんは、本当にこの鬼が動き出したと思いますか?」子どもたちは「そんなはずないよ!」と。「では、この話はどういうことなんだろうねえ?」「・・・」

本当に酒屋をだますどろぼうもいたのかもしれない。でも、青鬼さえ縛られるのをみて、泥棒は悪事を控えるようになったのかもしれない。これは昔の人の知恵の話なのかも・・と、こんな話をしたりするんですよ、とご住職は優しく話してくださりました。

寺子屋という言葉が頭に浮かびました。寺子屋は中世の寺院での学問指南が起源のようですが、江戸時代のそれは、僧侶が教育を施すわけではありません。でも、お寺は子どものみならず近隣の大人たちの信仰や知恵のよりどころでもあり、こういう場所は大切なものだなあと感じました。

チャイルドラインの活動にも通じる何かをいただきました。

なお、このお寺には私が大好きな画家、田中一村のお墓もあるのです。もちろんお参りして帰りました。・・絵がうまくなりますように。田中一村は奄美の絵が有名ですがなんと栃木の生れなのです。

まつりん